世界中に約2億5000万人もの競技者がいるとも言われているサッカー。
FIFA(国際サッカー連盟)に加盟している国と地域は、なんと200を超えているんです。その数は世界の国数である196よりも多い数字なんですよね。それくらいサッカーは世界的メジャースポーツである証なのでしょう。
ところでこのサッカーというスポーツの歴史を皆さんはご存じでしょうか?
サッカーがどのようにして生まれ、どのように発展してきたのか。今回はサッカーの歴史や起源をひも解いていきたいと思います!
サッカーが始まったのはいつ?どこで?
サッカーのルールが正式に策定されたのは1948年のこと。策定したのは、イギリスのケンブリッジ大学と言われています。
しかしその前からも正式なルールは作られていないものの、さまざまな形でサッカーの原型は生まれていました。
たとえばイタリア。
イタリアには「カルチョ」という競技があります。
これは宮廷でお金をかけて、ボールを蹴り合って勝敗を決めるスポーツです。
このスポーツは8世紀ごろから存在しており、現在のサッカーの形に近い、サッカーの原型として最も有力なものと言われているスポーツの1つです。
次にカルチョと同じく、サッカーの起源として語られているのが「蹴鞠(しゅうきく)」です。
これは中国のスポーツで、日本では「けまり」と言われています。これは紀元前300年以上前から行われていたもので、12人のチームが対抗して、鞠を取り合い、サッカーのゴールにあたる「球門」に入れる数を競い合うスポーツです。
この「蹴鞠」も「カルチョ」とともに、サッカーの起源として有力視されているものです。サッカーの起源が中国かもしれないというのは少し意外ですよね。
サッカー国際大会の始まり
1800年代半ば、イングランドでは「アソシエーション・フットボール」と呼ばれ、市民の間ではお祭りのような形で親しまれていました。
ただし当初、細かいルールは特に決められておらず、ほぼ何でもありという状態だったようです。そこで、前述した通り、ケンブリッジ大学が大枠のルール策定を行い、のちにアソシエーション・フットボール協会が設立され、さらに細かいルールの策定がされていきました。
このアソシエーションフットボール協会では「ゴールキーパー以外は手を使ってはいけない」等のルールも策定されました。
しかしここで面白いのが「手を使ってはいけない」というルールに、賛成しない派閥が出てきたんですね。その派閥がサッカーではなく「ラグビー」の原型となるスポーツを作ったということです。
※諸説あり
アソシエーションフットボール協会は、その後も様々なルールを策定していき、次第に協会に所属するクラブ数が増えてきました。
そして1871年7月、ケンブリッジ大学の卒業生であるチャールズ・ウィリアム・アルコックがチャレンジカップの設立を提案します。協会はその提案通り「FAカップ」という大会を翌1872年に開催したんです。
その後、サッカーはイギリスの労働者を通じて、世界に広がりました。そして1904年フランスのパリで「フランス、オランダ、スイス、デンマーク、ベルギー、スウェーデン、スペイン」の7か国での協議のもと、ついに「FIFA」が誕生します。
FIFA創設時に「世界選手権を行う」と決定された
FIFAが創設された後に、タイミングははっきりわかっていませんが「世界選手権を行う」という決まりもできました。
そして1928年のアムステルダム総会において、その大会名を「ワールドカップ」と命名。そしてその2年後の1930年には、ワールドカップの第1回大会であるウルグアイ大会が開催されます。
出場国は13チームで全18試合が行われ、優勝は開催国であるウルグアイが見事栄冠を勝ち取りました。
ちなみに第1回サッカーワールドカップのウルグアイ大会は、18試合全てで勝敗が付いたらしく、大会を通して引き分けが無かった年は第1回大会以降無いそうです。
サッカーの始まりを知るのも楽しみの1つ
紀元前300年前からサッカーに近いスポーツが人々の間で楽しまれていたというのは意外ですね。
サッカーは基本的には「ボール」と「広い敷地」があれば成立するスポーツです。このシンプルさを考えたら古くから行われていたことも納得ですね。ちなみに日本に入ってきたのは1870年代、イギリス海軍が日本海軍に伝えたというのが定説なんだとか。日本に入ってきたのも意外と古いようです。
ワールドカップや各国のリーグ戦では大きな盛り上がりを見せるサッカー。その歴史を紐解いていくのもサッカーの違った楽しみ方の1つですね。
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