サッカーで「サポーター」と言えば、チームなどの熱狂的なファンを思い浮かべるかもしれません。
ですが今回はファンのサポーターではなく、足首や膝などの関節を保護するためのサポーターについて。

サッカーではダッシュ、ジャンプ、方向転換などありとあらゆる動作が集まって、運動強度も非常に高いですよね。
そのため足首や膝の故障のリスクは常に付きまといます。

今回は、サポーターの役割と考え方を再確認していきたいと思います。

サポーターの役割とは?

サポーターの役割は、関節部分の動きを制限して筋肉や腱をサポートするためのものです。

ここではサポーターに言及していますが、テーピングなども効果は同じです。

例えば足首を捻挫してしまうと、腱が伸びてしまったり、炎症を起こしてしまいます。
すると方向によっては力を入れて耐えなければいけないのに、ぐらぐらになって全く耐えられなくなってしまうようなケースも出てきます。

しかしサポーターである程度動きを制限してあげれば、関節の動きをサポートしてくれるため、ケガをしてもある程度動けるようになるのです。

サポーターで固定すれば痛くない!動いても大丈夫?

サポーターをつけると、ケガをして痛かったはずなのに動けてしまう、痛みがかなり軽減される、といったケースがあります。
こんなときに本当に動いて大丈夫なのでしょうか?

答えは急性期ならばNO、これから競技復帰をしていく段階ならYESが正解です。

急性期のサポーターについて

ケガをしているということは、筋肉や腱は少なからずダメージを受けています。
そこにサポーターを付けて動けるようになったと言っても、ケガをしている事実に変わりません。

ケガをしたときの急性期の処置はまずRICE処置が鉄則になります。

痛いのに無理をしてスポーツをすることは、競技のパフォーマンスを落としてしまうばかりか、適切な処置が遅れるとさらにケガの状態を悪化させてしまう可能性もあります。

ケガをしてしまった時に知っておきたいRICE処置

競技復帰のサポーターについて

ケガの治療をして少しずつ良くなってきた段階では、サポーターを着用して少しずつ動いていった方が良いでしょう。

ケガからの競技復帰に関しては、動かなさすぎるのも良くないとされています。

なぜならば安静や固定に時間をかければかけるほど、柔軟性や筋力は失われていくからです。
競技の復帰までに時間を要してしまえばしまうほど、柔軟性や筋力の低下は大きくなっていきます。

またケガが治っていくためには適度な血流も大切です。
ケガから少しずつ復帰して体を動かしていくのは、血流を促進する効果も期待できます。

動いても痛みは抜けた、でもちょっと怖い……というくらいのタイミングで、サポーターを付けて少しずつ競技復帰へ向けて動かしていくようにしましょう。
もちろん運動強度は「段階的に少しずつ」が基本です。

サポーターの選び方

サポーターには種類があって、どんなときにどんな種類のものを選べばいいのか迷うケースもあります。

サッカーに多いとされている膝、足首のサポーターの選び方を見ていきましょう。

膝のサポーターの選び方と種類

膝のサポーターの選び方で大切なのは、どの動きを制限したいのかを明確にすることです。

  • ストップの力がかかったときに、膝が前にずれる動きを抑制したい(前十字靭帯)
  • 膝が横にずれるのを防ぎたい(側副靭帯)
  • 膝下の痛みを抑えたい(膝蓋腱)

膝の痛みでサポーターを必要とする場面は、これらの症状が多いと思います。

サポーターの役割は、ある一定方向へ過度な負担がかかったときに、それの力を受け止めてサポートするのが役割です。

  • 膝が前にずれる動きを抑制するのであれば、膝上を後方に引っ張るようなベルトのついたサポーターを
  • 膝の横ずれを防ぎたいのであれば、両膝のサイドをある程度固い素材で保護して、それをバンドで固定するような形状のものを
  • 膝下の痛みを抑えたいオスグッドやジャンパーズニーの場合は、膝下を圧迫してくれるタイプを

膝のサポーターと言えどかなりの種類がありますので、サポートしたい方向に合わせたサポーターを選ぶことが大切です。

足首のサポーターの選び方と種類

続いて足首のサポーターを見ていきましょう。

サッカーはターンや接触プレーなどが多く、足首の捻挫が非常に多く発生するスポーツでもあります。

そこで足首の場合は、

  • 競技復帰のためのリハビリ目的
  • 復帰直後の慣らし期間
  • 捻挫癖などがあるため予防をしたい

サポーターをする目的にはこの3種類が当てはまります。

  • 競技復帰のリハビリ目的ならば、固定の強いタイプで特に足首の横の動きを制限してくれるタイプを
  • 復帰直後の慣らしの場合はもう少し動きの制限が緩い、ソフトなタイプを選ぶと足首の自由度があがります。
    ただ復帰直後で再発は避けたいので、くるぶし付近のホールド力が高めのタイプを
  • 捻挫予防などの場合は、ストラップなど伸縮性のある素材で作られたもので足首の動きをサポートしてあげるタイプを。
    ホールド感は弱くなりますが、捻挫予防に効果を発揮しつつプレーに影響が少ないというメリットがあります。

ケガには無理せずまず治療が優先

サポーターをしたから大丈夫、なのではありません。
ケガから競技復帰を目指すためにサポーターをして、弱った部分を補助しながら競技へ戻る、という使い方が本来のサポーターの使い方です。

ケガからの早期復帰には自分自身がまず無理をしないこと。
そしてチームの事情などでも無理はさせないこと。そして治療を優先する。
この3つを選手本人や指導者、保護者ともに心がけていきたいですね。

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