FIFAワールドカップは、サッカーの世界選手権大会でサッカーファンだけでなく、日本国内がサッカー一色に染まる4年に1度の祭典。

サッカーの大会としては世界最高峰の試合で、世界中の人々が選手の1プレー1プレーに胸を熱くさせます。

さて、このFIFAワールドカップは、世界をいくつかの地域に分けて予選を行っています。
その予選を通過したチームが本戦への出場権を獲得するというものなのですが、その仕組みは一体どのようなものなのでしょうか。

FIFAワールドカップの出場枠は32か国

直近でのFIFAワールドカップは2022年のカタールでの開催になっています。2022年のカタールワールドカップまでは出場枠が32か国と決められています。

※2026年FIFAワールドカップでは48か国に増枠することが決定しています。

それぞれの地域で出場数が変わってきますので、その内訳を見てみましょう。

FIFAワールドカップの地域はどのように分かれているの?

世界地図

FIFAワールドカップ予選が行われる地域と連盟、出場枠は以下の通りです。

地域連盟出場枠
南米CONMEBOL4.5
欧州UEFA13
アフリカCAF5
アジアAFC4.5
北中米カリブ海CONCACAF3.5
オセアニアOFC0.5

これらの出場枠を合計すると31枠。ここに開催国の出場権が追加されて32枠になります。

各地域のFIFAワールドカップ本戦への出場条件

各地域によって出場枠が割り振られており、原則的にはホームアンドアウェー方式による総当たり戦が採用されています。ただここにFIFAランキングなどが絡んでくる地域もあります。

各地域のFIFAワールドカップ本戦への出場条件を見てみましょう。

南米予選

南米では10か国がFIFAに加盟しています。

南米予選は、10か国の総当たり方式を採用して、4.5の出場枠を争います。

欧州予選

欧州予選はFIFA加盟国が55か国と最大級の規模。それだけに出場枠も多く13の出場枠が与えられています。

欧州予選では、まず出場国を10のグループに分けて、グループステージを開催します。そこで総当たり戦を行い、上位1チームがFIFAワールドカップへの出場権を獲得。(ここで10枠が決定)

そして残った3枠を争うために、プレーオフを実施します。

プレーオフはそれぞれのグループステージ2位のチームが10チームと、グループステージの各組3位以下の国からネイションズリーグの上位2チームがプレーオフへ進出。12チームが出そろうわけですが、この12チームを3つに分けて勝ち残ったチームがワールドカップへの出場枠を獲得します。

アフリカ予選

アフリカ予選はFIFA加盟国が54か国とヨーロッパに次ぐ数ながら、出場枠は5つのみと激戦区。

アフリカ予選は1次予選、2次予選、3次予選の3つに分かれているのが特徴です。

まず1次予選は、FIFAランキングの上位26チームが免除され、残った28チームで1次予選を戦います。
この1次予選へ出場する28チームをそれぞれ2チームで、ホームアンドアウェー方式で対決し、勝った14チームが2次予選へと駒を進めます。

アフリカのFIFAランキング

2次予選は、1次予選免除となっている26チ―ムと1次予選を勝ち抜いた14チームの合計40チームが参加。40チームを10のグループに分けて、ホームアンドアウェー方式で総当たり戦を実施します。ここでグループの上位1チームのみが3次予選へと進むことができます。

3次予選は2次予選を勝ち抜いた10チームで行われます。この10チームが2チームずつに分かれて、それぞれホームアンドアウェーで対決。勝利チームの5チームがアフリカ代表としてFIFAワールドカップ本戦へ出場ができます。

アジア予選

アジアのFIFA加盟国は46。この中で4.5の出場枠を争うことになります。

まず1次予選についてはFIFAランキング上位34チームは1次予選が免除されます。

アジアのFIFAランキング

日本はFIFAランキングがアジア加盟国中1位(※2020年7月現在)なので1次予選は免除。そのため2次予選からスタートとなります。

FIFAランキングの上位34チーム以下の12チームは、2チームずつに分かれてホームアンドアウェーで対決。勝利した6チームが2次予選へと進みます。

2次予選では、1次予選を勝ち上がった6チームと、1次予選免除の34チームの合計40チームを、5チームずつの8組に分けます。その中でホームアンドアウェーの総当たり戦を実施して、各組の1位は最終ステージへ進出決定。各組の2位の中から上位4チ―ムも合わせて最終ステージへ進出します。

2022年FIFAワールドカップに限りですが、カタールが開催国となりますので、カタールが最終ステージへ進出する12チームに入った場合、各組の2位の中から成績上位5チーム目が繰り上がりで最終ステージへ進出することになります。

この最終ステージに進出した12チームを6チームに分けて、ホームアンドアウェーで対決をします。グループの1位、2位が予選を通過し本戦への切符を手にすることができるんです。

また両グループ3位になったチーム同士でのプレーオフが行われてアジア5位を決定します。

4.5枠というワールドカップ出場枠で、残りの0.5枠は大陸間プレーオフにて争われることになります。アジア地区5位のチームがこの大陸間プレーオフへ進出します。

北中米カリブ海予選

北中米カリブ海予選では35チームの加盟国の中、3.5のFIFAワールドカップの枠を争います。

北中米カリブ海予選では、1部で、FIFAランキング上位6チーム全てでホームアンドアウェーでの総当たりをし、上位3チームが本戦へ出場。また上位4位のチ―ムはプレーオフへと進出します。

FIFAランキング上位6チームに入っていない、残りの29チームで、8組に分かれてホームアンドアウェーで対決。各組の1位チームがノックアウトステージへ。

ノックアウトステージでは、進出した8チームの中からトーナメントで勝ち抜いた1チームがプレーオフへ進出します。

1部で上位4位のチームと、ノックアウトステージを勝ち抜いた1チームが、ホームアンドアウェーで対決をして、勝利チームが大陸間プレーオフへ進出します。

ただこちらの北中米カリブ海予選では、2022のFIFAワールドカップにおいて新型コロナウィルスの影響により、予選方式の変更を行っています。

変更後の予選方式は、まずFIFAランキング上位5チームは3次予選からのスタートとして、残る30チームで1次予選を開催します。

5チ―ムずつ6組のグループに分けて、それぞれのチームが1回の総当たり戦を実施します(ホーム2戦、アウェー2戦)。そして各グループ上位1チームが2次予選へ進出します。

1次予選を勝ち抜いた6チームで、ホームアンドアウェー方式で2チームずつに分かれて対決。勝ち上がった3チームが3次予選へ。

3次予選では、FIFAランキング上位5チームと、2次予選を突破した3チームの合計8チームが出揃います。ホームアンドアウェーで2回総当たり戦を実施して、上位3チームがFIFAワールドカップ本戦へと出場決定。4位のチームは大陸間プレーオフへと進出します。

オセアニア予選

オセアニア予選でのFIFAワールドカップ出場枠は0.5。そのためオセアニア予選では勝ち抜いたとしても、その後の大陸間プレーオフで勝ち抜かなければ本戦へ出場権は得られません。

まずオセアニアは11か国がFIFAへ加盟しています。

1次予選で5チームと6チームの各グループに分けて、セントラル方式(1つの同じ会場で試合を行う方式)で各組の上位2チームが決勝トーナメントへ進出。

決勝トーナメントへ進出した4チームが、ホームアンドアウェーのノックアウトトーナメントを行って、勝ち抜いた1チームが大陸間プレーオフへの出場権を得られます。

FIFAワールドカップ出場への道!

FIFAワールドカップ本戦への出場は、どの地域においても非常に難しい戦いが繰り広げられているんですね。サッカーの祭典、FIFAワールドカップ本戦へ出場するためには、このような厳しい戦いを勝ち抜かなければならないわけです。

仕組みが分かればもっとFIFAワールドカップ予選の観戦が楽しめるようになるかもしれませんね。

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