サッカーの試合で前半は良いのに、後半になるとバテて動けなくなってしまう。こんな方も多いんじゃないでしょうか。
日々部活などで鍛えられている中学生や高校生は別としても、一般の社会人が週末の試合やフットサルなどをすると、後半バテバテで「スプリントなんてとんでもない!」なんて人もいますよね。
サッカーの試合で後半になっても、ガンガンスプリントをして活躍したい、という方必見のトレーニング方法を見ていきましょう。
スタミナと言えば長距離走!?実はこれが間違っていた
サッカーの試合で後半になってもバテない体力といえば、思いつくのが「持久走」ではないでしょうか。
ところで持久走の選手、いわゆるマラソンランナーの体型を思い出してみてください。
ムダな贅肉が一切なく、長い距離を早く走ることに特化した体型ではないでしょうか。持久力のみを追い求めるのであればそれでいいのですが、サッカーはちょっと違いますよね。
激しいコンタクトもあれば、ボールとの間に無理やり体を入れてボールキープをしなければいけない場面もあります。ドリブルやコーナーキックのポジショニングのためにも、当たり負けしないフィジカルは絶対に必要です。
長距離走をするとき、体の中から絶えずエネルギーを消費しています。長い距離を走りすぎると、体内のエネルギーや脂肪だけでなく、筋肉すらもエネルギー源として使ってしまう可能性もあります。
長距離走は動き続けるためのスタミナは身に付くかもしれません。
しかしサッカーの試合で活きるためのスタミナを作るために長距離走を続けてしまうと、必要な筋肉まで削ってしまう可能性も。
実はサッカーで持久力やスタミナをつけるための持久走は、持久走ばかりやってしまうと必要な筋肉をそぎ落としてしまう可能性があってあまりおすすめできないのです。
バテないためのトレーニングは高負荷の運動と休息を繰り返す
持久走ではなく、サッカーの後半になっても衰えない持久力、スタミナを鍛えるためには、高負荷の運動と短時間の休息を繰り返すサーキットトレーニングがベストです。
しかし闇雲にトレーニングをして、自分のちょうどいいところまで休憩をするのではトレーニング効率は望めません。
ちゃんと目安となる指数がありますのでチェックしてみましょう。
タバタ式トレーニングとは?
高い負荷の運動と休息を繰り返すサーキットトレーニングで、タバタ式トレーニングと呼ばれるものがあります。
このタバタ式トレーニングこそが、サッカーで後半になってもスタミナ切れを起こさず走り続けられるようになるトレーニングなのです。
このタバタ式トレーニングをする前に、まずは自分の最大心拍数と目標心拍数を知るのが大切。
・最大心拍数 = 220 - 自身の年齢
・目標心拍数 = 最大心拍数 × 0.9
となります。
そのため30歳の方ならば、
220-30(年齢)=190(最大心拍数)となり、190×0.9の171(目標心拍数)となります。
タバタ式トレーニングを行う前に、まず自分自身の最大心拍数と目標心拍数を算出してみましょう。
続いてタバタ式トレーニングのやり方を見てみたいと思います。
- 全力で20秒程度のスプリントを行う
- この直後、目標心拍数以上の心拍数になっていること
- 10秒休憩
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このサーキットトレーニングを6本から8本行います。1セットで30秒なので、6本ならば180秒(3分)。8本でも240秒(4分)という短時間でトレーニングができるんです。
20秒全力スプリント!
タバタ式でポイントになるのが、20秒全力スプリント。これを達成するには大体一般男性なら150メートルほどの距離が目安になってきます。
例えばランニングコースなどで大体150メートルくらいの距離をを見つけておけば、全力ダッシュをして10秒休憩、折り返してダッシュ……を繰り返していけばこのタバタ式トレーニングができるんです。
言葉で言うのは簡単ですが、これをトレーニングとして取り入れるのはかなり負荷がかかります。
「全力」というのがポイントで、短時間で終わるトレーニングですが運動強度はかなり高めです。
日頃運動していない方が突然これをやると、動けなくなり下手をすると吐いてしまうこともあるでしょう。
なぜならこのタバタ式トレーニングは、何本走ったのか、どれくらいの時間トレーニングをしたのか、が重要ではありません。
どれだけ全力で追い込めたのかがものすごく大切なポイントなんです。
ダッシュを軽く走って体力的に余裕を残しているようでは、試合後半まで元気いっぱいに走り回れるスタミナをつけることはできません。
せっかく試合後半になっても、スプリントができるように、と決意をしたのです。体にムチ打ってがんばって続けてみてくださいね。
ちなみに効果が出るのに最低でも6週間の継続が必要になります。このタバタ式トレーニングを、ライフスタイルの1つとして生活に組み込んでいきましょう。
週に2日、1回たったの4分。
がんばっただけ自分のサッカーライフが楽しいものになると信じて、試合の後半になってもバテない体を作っていこうじゃありませんか。