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サッカーのプレーの幅を広げる逆足トレーニング

サッカーのプレー中「逆足がもっと上手に使えたら……」と感じたことってありませんか?

利き足の精度をアップしていくのが先決、という意見もありますが、どうしても逆足じゃなきゃ間に合わない場面もサッカーの試合では出てきます。

もし逆足でしか蹴れないような場面が出てきたときを思うと、やっぱり逆足のレベルもトレーニングで上げておきたいですよね。

ここでは逆足を試合で武器として使えるように、逆足トレーニングのやり方を解説していきます。

逆足は試合じゃいきなり上手に扱えない!

試合でどうしても逆足を使わなければならない場面があったとしましょう。

とっさにボールに伸ばした逆足。
しかし普段あまり練習をしていない逆足では、なかなか思った通りのいプレーができるものではありません。
逆足に苦手意識を持っていたとしても、日ごろからちゃんと練習をしなければ、試合でいきなり逆足を上手く扱えるわけがないんです。

「逆足を上手に使いたい!」と思っている方は、これを機に基礎から逆足をトレーニングしていきましょう。

逆足をトレーニングしていくと、最初は違和感がなかなか拭えません。利き足ではない足なので「違和感は当たり前」と割り切って、1つずつ苦手を克服していきましょう。

逆足トレーニングステップ1:逆足ボールタッチ

サッカーにおけるボールコントロールの基本であるボールタッチ。

このボールタッチを逆足のみを使ってやっていきましょう。(動画:2分11秒付近)

やり方は逆足の足裏を使って、軸足でケンケンしながら前に進んでいきます。距離は5メートルくらいの短い距離で十分なので、その間ボールを足裏でコントロールしながら進むようにします。

逆足でボールタッチをするときに注意したいポイントは

これらに注意して練習してみましょう。

足を入れ替えながらボールタッチするトレーニングもありますが、これは利き足で逆足の不器用さをカバーしてしまいます。そのため逆足しか使えない状況で縛りを入れて練習してみましょう。

慣れてきてら前後左右の動きを取り入れて、色々なパターンを練習してみるのも効果的です。

逆足トレーニングステップ2:逆足リフティング

サッカーの練習で非常に大切なリフティング。

ボールの中心を捉えるための感覚を養いながら、タッチの角度や強さ、足の動かし方など様々な要素が必要な練習です。このリフティングを逆足でやれるように練習してみましょう。

しかしいきなり逆足でリフティングをするのは難易度が高いので、バウンドさせたサッカーボールを逆足でタッチして、胸の前で取る、という練習をします。(紹介している動画ではワンバウンドさせたままリフティングを続けて行っています)

ボールとの距離感やタッチする足首の角度、サッカーボールの反発力を感じる感覚などを少しずつ養っていきます。

慣れてきたらインサイドやアウトサイドを使ったり、トゥ側を使ってボールを柔らかく持ち上げるようにタッチしたりして、バリエーションを増やしていきましょう。

ワンバウンドリフティングが安定してきたら、少しずつ数を伸ばして連続でリフティングをするように移行します。目指すは利き足を同じような感覚でリフティングができるようになればベストです。

逆足トレーニングステップ3:逆足ドリブル

ボールタッチとリフティングに続いて、今度は動きの中で逆足の感覚を養っていきましょう。

コーンやマーカーなどを10メートルくらいの位置に置いて、逆足でドリブルをしてみます。このとき最初からスピードを求めてはいけません。

細かい正確なボールタッチを身に着けていきたいので、ステップを小さく、なるべく体からボールが離れないように意識してドリブルをします。

ここでも細かくタッチしながらドリブルができるようになってきたら、足裏やアウトサイドなど色々なところを使ってドリブルの練習をします。
例えばアウトサイドのみを使う、足裏のみを使う、などの縛りを設けて、様々なタッチを逆足に覚えさせていきましょう。

レベルアップしてきたらターンや切り替えしなどの動きを入れながら、逆足のみをつかった複合的なドリブルへ移行してみてください。

重要なのは、「目的を持たずなんとなく逆足のドリブルをしない」ということ。

逆足を使ってどういうドリブルやタッチの練習をするのか、目的を明確にしておきましょう。

例えば

など、逆足ドリブルを練習する前に、習得したい技術をはっきりと自覚しておくのが大切です。

逆足トレーニングステップ4:逆足対面パス

サッカーの試合ではボールを止まって受ける、止まったままパスを出す、という動きはほぼありません。しかし練習でパスの感覚を基礎から練習することは、逆足の精度を高める上で非常に大切な基礎トレーニングになります。

最初はインサイドを使ってトラップ、パスをしていきます。

このときに効き足でパスをしている形と、体勢や足の動き、上半身の角度、ボールを置く位置などが一緒になるようにイメージしてください。

逆足でのトレーニングを開始したばかりのとき、キックの感覚やボールまでの距離感がまるで変ってきます。止まってボールを受ける、パスを出す、という一見簡単なプレーです。

しかし逆足の精度を高めるために、ボールを止める位置や体の動かし方など細かい部分にこだわって対面パスの練習してみましょう。

逆足トレーニングステップ5:逆足ロングキック

対面パスが少しずつできるようになったら、逆足トレーニングの総仕上げでもあるロングキックに挑戦していきます。

最初から利き足ほどの距離を蹴れるわけではありませんが、10メートルから20メートルくらいの距離から逆足でのロングキックをしてみましょう。

ここでもキックの位置を変えて、グラウンダーや浮き球、巻き込むようなボールなどを狙ってキックできるようにしておきたいですね。

利き足でボールをどう捉えてキックしているのか、感覚を研ぎ澄ませて逆足にフィードバックしていくとヒントが見えてきます。

ボールを蹴る位置、足を振り抜く方向、軸足の置き方、軸の傾け方、上半身の使い方など、が1つ1つの動作を注意深く観察してみるのがポイントです。

家で一人でできる逆足の練習をしてプレーの幅を広げよう

逆足のロングキックは家での練習は難しいですが、それ以外は壁やコーン、マーカー、サッカーボールがあれば毎日練習できます。

チームメイトとサッカーの動きを練習するのはチーム練習でしかできません。しかし家で毎日コツコツと重ねられる努力は、いつか必ずチーム練習で活きてきます。

逆足のトレーニングを家で練習して、ぜひサッカーのプレーの幅を広げてみてください。

最後に「メッシやマラドーナも利き足しか使っていない」と思われる方もいるでしょう。利き足だけ使える状況ならば、利き足の練習だけしていれば何の問題もありません。ただその一瞬に逆足しか使えない場面で、ミスを犯してしまうのか、チームを救うプレーが生まれるのかが変わります。

逆足は違和感がつきまとい、上手くボールがコントロールできませんのでフラストレーションがたまるのは理解できます。しかしいつまでも「逆足はおもちゃ」と言われないようにレベルアップしていきたいものですね。